現在のページ位置

新潟市の泉心道鍼院よりメッセージ

不妊 あきらめないで 対外授精成功の手助けに!2009年8月の症例

2013年12月2日

不妊 あきらめないで 対外授精成功の手助けに!2009年8月の症例
39歳の女性、4年前から不妊治療を行っていて、昨年の7月に一度妊娠するが、直ぐ、流産してしまった。
9月に体外受精を試みる予定であるので、鍼で体調を整えておきたいと来られた。
体はやや大柄、手足が締めっぽく、冷たい感じ、肩こり、腰の冷え、甘いものや油物を好む。
腹診では、下腹部が冷たく弱い。脉診では、沈んでいて弱い。
体全体の冷えを改善させて、子宮内膜の栄養を充実させることが出来れば、排植え五、着床させられると、そのことを説明して目標にしてもらって治療を開始しました。
治療は腎・脾相剋調整で行い、仙骨部、下腹部に温灸を行った。三日に一度くらいのペースで来院してもらい、8月17日の治療後生理が始まり、採卵,9月初めに排植をすることになった。治療はその都度証を換えておこなう。
9月の体外受精の前まで通院してもらい、1か月後に再来院してもらうことにした。
10月に来られた時は、残念ながら着床しなかったので、又鍼治療を再開することにする。
1週間に一度くらいのペースで通院してもらい、しばらくは良い卵子が育ってこないことや高温そうになっていないなどあったので、三陰交の温灸を、加える。
証は肺・脾・腎などその都度換えて行う。11月ごろより足の冷え、体の冷えがほとんどなくなってきたとのことで、体調はかなり整ってきた。12月まで1週間に一度の通院を続けてもらうが、なかなか良い卵子にならなくて、しばらく体外受精は様子を見ることになった。
しかし、鍼治療は2週間に一度くらいの間隔で続けてもらった。なかなか誘発剤で排卵させても良い乱視に育っていかなくて、排植まではたどり着くことが出来なかった。照海・列欠や公孫、内関などの奇経灸を加えるなど治療を行う。
11月末の来院で、ようやく着床が確認され、妊娠することが出来た。
鍼治療を始めてから1年3か月51回のことであった。
その後も通院してもらい、26週目で逆子となったが、「逆子も鍼でよくなる」ことを進めたのだが、本人は「高齢なので、かえって帝王切開で産むほうが安心」とのことで、回数は増やさず、2週間に一度の通院を換えなくて、結局7月20日に帝王切開で無事男の子を出産した。
感相としては、鍼に来られた段階で体外受精をされている患者さんで、自然妊娠はかなり難しい状態であり、着床をさせることが目的になったが、なかなか受精卵を戻すところまでいかず、半分あきらめかけていたが、患者さんの「子供が欲しい」という厚い思いが、功を奏して、妊娠、出産まで至った症例でした。
まさに、「継続は力なり」です。ただ、毎月のように体外受精や人工授精を試みている段階では、成功しなかったものが、排植が出来なくて、様子を見ながらの不妊治療になったことが、
逆に、生殖作用を高める結果となったのか、久しぶりに行った体外受精で着床出来たことは、自然治癒力の結果ではなかったかと思っています。鍼は自然療法でありますから、自然にしている状態の時が最も効果があげられるものであるということを、私自身も痛感させられた症例でした。

不妊治療, 鍼灸ブログ | コメント (0)

コメント

コメントはありません。

現在この記事のコメントは受け付けておりません。

トラックバック