現在のページ位置

新潟市の泉心道鍼院よりメッセージ

 行きたい、でもいけない、子供の心配、あしたげんきに!2009年11月の症例

2014年1月16日

 行きたい、でもいけない、子供の心配、あしたげんきに!2009年11月の症例

夏休み前までは、普通に学校に行っていたのだが、2学期が始まったやさき、9月十日より、学校に行けなくなって、母親から離れられなくなる、くらくらする感じ、腹痛、吐き気、過食などの症状があって、11月に来院されました。
来られた時はなかなか車から降りられなくて、しぶしぶ治療室に入ってくるような感じでした。特に、ほんにんとしては、学校でなにかあったとか、いじめられているような感じはないとのことでしたが、
朝起きて学校に行こうとすると、腹痛と吐き気、頭がくらくらするような感じが出ていけなくなるとのことでした。
皮膚は冷たく腹部は下腹部がつやなく冷たい、脉は、浮いていて硬い。
治療は?鍼、円鍼を用いて、肝虚脾実証で行い、腹部に温灸を行いました。
学校にいけていないということで、時間はたくさんあるので、1日おきにしばらく治療をしてもらうことにしました。
2回目に来られた時は、治療後下痢になったといわれましたので、脾経の瀉法は行いませんでした。
本証は肝虚で、脾経はそのつど直接使ったり使わなかったりの治療で、背中に温灸、足裏におんきゅうなど適宜行いました。
9回目から本証を脾に替えて行いました。
治療3週間くらいから少し外へ出かけられるようになり、4週間ころより友達と遊べるようになる。腹痛や便秘、母親が家を留守にすると不安などの症状はありましたが、回数がかなり減ってきていました。証は肝・脾を中心に行いました。
治療5週間目から、放課後学校に行ってくるようになる。腹痛はかなり収まり、年末年始は調子が良くなってくる。1月の末ころには、1日学校に行ってこれる日が出てくるようになる。
2月からは、朝から学校へ行くようになる。症状はほとんどなくなってきて、治療40回目まで、1週間に2回の通院であったが、1週間に一度の通院に切り替える。
4月の新学期からは毎日朝から学校に行くようになったが、途中で具合の悪くなる時などは、無理しないで帰ってくるようにしてもらう。5月の連休までは、週に一度くらいしか学校を休むことはなかったが、連休明けに体調を崩したり、体育祭などの練習などがあったりで、心配が増幅してしまったのか徐々に休む回数が多くなってきた。
6月の臨海学校には出かけてこられたが、、それからまた学校にいけない日が多くなってしまう。しかし、学校はいけるときにはいってもらう感じで、続けてもらう。夏休みになって、習い事の新体操が嫌になってきて、休むことが多くなる。
2学期になってから、なかなか学校にいけず、学校の前まで行って戻ってくることもあるようになり、治療開始時の状態に戻ってしまった。
10月になってまた放課後だけ学校に行くようになる。咳をするようになり、それが1か月ほど取れなくなる。
証は肺本証に替えたり、背中などに銀粒を添付するなど行いました。
年が明けて3学期になってから、学校に行くようになってきました。
朝はなかなかいけないので、3時間目の授業からとか、2時間目の授業から行くようになる。
2月の第2週目より朝から学校へ行けるようになる。春休みを挟んで、新学期になってからも、毎日学校へ行けるようになる。
連休明けも、今年の臨海学校が終わってからも、学校に行けなくなるようなことは、全くなくなり、夏の陸上の大会のリレーの選手にも選ばれるほど、元気になってくれました。
鍼治療を始めて1年5か月で、投稿困難は、解消することが出来ました。
それからも、初めて2週間に一度くらいのペースで来院してもらい、次の年の夏まで治療を行いました。
感想としては、ご紹介があってこられたということもありますが、親御さんの熱意もあり、私の指示どおりに通院してくれました。最初の5週間くらいまでは、1日おき、40回までは、週に2回、それからは1週間に1回と、必ず開けることなく通院してくれました。
治療5か月で本人の意欲もあって、学校に行くようになりましたが、症状が治まっていても、精神的には、健康を取り戻せていなくて、体育祭や臨海学校などみんなで行う行事を無理して行った結果、
又登校困難になってしまいましたが、それでも全く学校に足を向けないということはなくなっていました。「行こう」という気持ちが、大切であると思いました。
最初の年もそうでしたが、わりと年末年始になると調子が良くなり、冬のほうが気持ちが落ち着いて、新学期で頑張ろうという気持ちになっていたように思います。
現代は大人ばかりでなく、子供もストレスにさらされていて、過度の緊張が心配、不安を引き起こし、そのことで、体調を崩して、「行きたいけど、いけない」という、困難な状態を引き起こしているものと考えられます。
体調を整え、症状がなくなってくれば、後は精神も付いてくるものです。

子供の病気, 鍼灸ブログ | コメント (0)

コメント

コメントはありません。

現在この記事のコメントは受け付けておりません。

トラックバック